Ilovecats blog

疑問に思ったことは掘り下げてみたいよね!

通り魔は防ぎようがないとも言えるが子供の命を守る方法はないのか?

 

2019年5月28日午前7時45分頃、神奈川県川崎市登戸駅付近の路上できわめて痛ましい通り魔事件が発生しました。

早朝の通勤通学路で19人が襲われ、2人の尊い命が犠牲になってしまいました。

 

犯人の自死についてテレビニュースやSNSでは『他人を巻き込まずに一人で逝ってくれ』という声が多数上がっていますが、そんな感情論は何の意味もありません。

 

一人で逝きたくないからこそ、弱者である小学生を多数巻き込んだのです。犯人と似たような思考回路と境遇を持つ、いわゆる「予備軍」は少なからず存在すると考えるべきではないでしょうか?

 

「予備軍」の存在を前提に、防ぎようがないとも言える通り魔事件から、小さな命や我が身を守る方法は本当にないのでしょうか。

 

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地域の見回り強化で通り魔に対抗できるか?

無理でしょう。

黄色い旗を持ってくださる、おじいちゃんやおばあちゃんには感謝していますが、たとえたくさんいたとしても犯人への抑止にはなりません。

 

おじいちゃんやおばあちゃんでは対抗できないからです。

今回の事件のような場合は、屈強な男性が5,6人で刺叉さすまた)で何とか制圧できるくらいのレベルです。

 

両手に刃渡り30cmの柳刃包丁を持っているような相手では、たとえSPでも一人では対応できないはずです。犯人に向かっても行けないと思われます。

 

現実的ではありませんが、例えば子供の通学路に2,30メートルごとに屈強な男性を配置したとしたら抑止効果はあるかもしれません。

もしも、自衛隊員が制服を着てそのような行動をとるなら、子供の通学路を狙う輩(やから)は皆無になるかもしれません。

護身術を習ったとして役に立つのか?

護身術教室に通ったとして、通り魔事件から身を守るのは100%不可能です。

通り魔事件というのはいつも凶器を携えて犯行に及びます。特に今回の事件の場合は両手に刃渡り30cmの柳刃包丁を持っていました。

 

そもそも、護身術というのは往々にして徒手空拳の場面を想定することが大半です。性的倒錯者から女性が身を守る、ということが一般的です。

刃物を想定した護身術も行われていますが、習った型どおりに犯人が動いてくれるわけではありません。また、通常は片手に刃物を持った相手を想定します。

 

今回のように両手に刃渡り30cmの柳刃包丁を持っていることを想定する護身術は、ないと断言してもいいほどです。

 

では、護身術でなく、合気道や空手を習っていたら対応できるのか?…かなり疑問です。合気道や空手は格闘技と呼ばれていますが、基本はルールに乗っ取ったスポーツだからです。

 

犯人に「それは反則だ!」とは言えない状況なんです。何でもありなんです。ですので、合気道みたいに手を合わせて相手を転がすことができても、犯人が手を合わせてはくれません。

空手も同様です。いくら型がきれいにできても、刃物相手の犯人にどれほど通用するのか?おそらく何の役にもたたないでしょう。

 

基本的に今の空手や合気道は、相手を殺傷するためのものではありません。あくまでもスポーツです。

 

もしも、護身的に何かを習うとしたら、相手を殺傷することに特化した、例えば中国武術を習う方が有利だと思います。中国の発想ですから、相手に致命傷を負わせることが第一義です。何でもありの世界になります。

もちろん、健康太極拳なんて何の役にも立たないことは明白です。

 

刃物相手には、やはり飛び道具が有効かもしれません。

日本ではもちろん、拳銃は使えません。

ですので、例えば催涙スプレーのような一瞬で相手にダメージを与えるものを携行する方法もあるかと思います。

 

しかし、5メートルほど離れていても、一瞬で届いてダメージを与える性能でなければ役に立たないでしょうね。相手に反撃のチャンスを与えることでこちらが危うくなるからです。

 

でも、こんなものが市販されてしまうと、別の犯罪に使用されることも考えられます。小さな子が咄嗟に使えるでしょうか。大人でも通り魔には相当ひるむはずです。

携行していても使えるかどうかは疑問です。

小学生の防犯ブザーや「いかのおすし」は役に立つ?

通り魔には全くと言っていいほど効果はないと思います。

防犯ブザーを鳴らしても、普通の人は怖がって自分の身を守ります。せいぜい110番通報するくらいです。その間に被害は拡大します。

 

ちなみに「いかのおすし」とは…

「知らない人についていかない」「他人の車にらない」「おごえを出す」「ぐ逃げる」「何かあったらすぐらせる」の一部をつなげたものです。平成16年(2004)に東京都と警視庁が考案して、その後全国に広まりました。

 

「いかのおすし」は、変質的な人物から子供が身を守る手段としては機能したとしても、通り魔事件では無力です。

不審者情報を国が把握してデータ化する方法は?

これが一番有効だと考えます。

引きこもりや近所トラブルを起こしている人物をデータ化してしまうんです。

 

しかし、日本では法律がそれを許しません。また、誰がその情報を提供してくれるか、ということに保証はありません。

 

また、思想や性格ゆえに犯罪の前提ありとしてしまうのは、現在の刑法典の根幹を崩すことにもなります。刑法というのは、あくまで結果だけで罪を問えるからです。それまでの生活パターンや考え方を罰する前提とすることは、思想統制にもつながる大いなる危険をはらみます。

 

近所に社会参加していない人がいたら、積極的に誘いましょうね!…なんてことは100%不可能ですよね。ほっといてくれ、で終わりですから。

 

さいごに

いろいろと、とりとめのないことを考えました。

いわゆる「犯罪予備軍」とどのように対処するのか?その人らに抑止効果を与えるにはどうしたらいいのか?ここが要(かなめ)なのかもしれません。

 

社会から取り残された、もうどうでもいい…という考えに至る人らをどれだけ減らせるのか?

 

取り残された、と考える要因には様々な原因があります。

今の日本って、社会的弱者に陥った人をこれでもかってさげすむ状況にあって、その人らを全く顧みることがないような方向に向かっています。

 

社会が安全で楽しくなるために、あなたも考えてみませんか。