即位礼正殿の儀は税金で賄ったが160億円の使い方として適切か?
- 即位礼正殿の儀関係の皇位継承に伴う式典関係費160億円は国民の税金!
- 天皇陛下の思いとは別のところで国事行為があるのなら戦争に至った経緯と同一だと思うんですが。
- 即位礼正殿の儀の関係費に160億円もの税金を使うのなら台風被災者への支援金にできないのか?
- 災害に遭った被災者を慰問に回られる陛下や皇后の姿は本当に温かいと思っています。
- さいごに
2019年10月22日、即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)が厳かに執り行われました。
報道を見る限り、たしかに荘厳で見事でした。
即位の礼に対し、疑義を唱えることは、戦前であれば「不敬罪」に当たるのでしょうが、今は表現することが自由な時代です。
そこで160億円もの税金を使ってしまった即位礼正殿の儀について、考えてみます。
即位礼正殿の儀関係の皇位継承に伴う式典関係費160億円は国民の税金!
陛下は玉座「高御座(たかみくら)」に立ち、「国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国および日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います」と述べられました。
この、『国民に寄り添いながら』という文言が、温かくもあり、また妙に引っかかるところでもあります。
2019年10月22日と言えば、先の台風15号及び19号で、東日本は未曽有の大被害を被っているときです。
『国民に寄り添いながら』と言いつつ、即位礼正殿の儀関係の諸費用の合計は160億円なんです。しかも、その費用は税金です。
被災した人らも支払ったはずの税金で賄ったのが、即位礼正殿の儀なんです。
陛下のお言葉としては矛盾していませんか?
もちろん、陛下も葛藤なされたと思います。聡明な陛下のことですから、内部的には即位礼正殿の儀に対して、何かの意見をされていたのかもしれません…
天皇陛下の思いとは別のところで国事行為があるのなら戦争に至った経緯と同一だと思うんですが。
以前、秋篠宮さまが、皇室行事「大嘗祭」に「宗教色が強いものを国費で賄うことが適当かどうか」として、政府は公費を支出するべきではないという考えを示したことがありました。
もしも、陛下が秋篠宮さまと同じ考えをお持ちで、関係者に主張していたとしても今回の即位礼正殿の儀になったのであれば、大戦の前夜のような様子です。
浩宮さま時代から、陛下に好感を持っていました。山登りがお好きで、奈良県の大峰山に登られたこともありましたね。
また、石川県白山市の「ホテル八鵬」に泊まられていたのを知ったときは本当にびっくりしました。浩宮さまのお写真がホテルにありましたから。
即位礼正殿の儀の関係費に160億円もの税金を使うのなら台風被災者への支援金にできないのか?
皇室への税金の割り振りの正確なことはわかりません。
しかし、台風15号や19号の被災者への支援金としてそれだけのお金を有効に使えれば、かなりの被災者が安心して生活していくことができるはずです。
現に、大きな被害が出た長野市に住む方は、
「本当はね、今ごろ家族団らんでお祝いしているはずだったんだ。おめでたい日なんだ。それを喜ぶには、ここらはあまりに被害が大きかった。」
そうなんです。陛下の即位を素直に喜びたいと思っていた人らが、被災地でも大多数なんです。
しかし、台風の被災者にとって、明日の生活に希望が見いだせない状況では、何もかもがむなしく見えるはずです。たとえ、ラグビーで日本が世界一になろうと、陛下が即位を国内外に宣言しても、我が身の喜びとはならないはずです。
「いい時代になってほしいという気持ちはあるけど、今はまだ先のことは考えられないね。」
陛下即位は喜びたい、でも、被災者として先のことを見通せない状況下で、自分の生活を抜きにしては何も考えられない、というのが本当のところでしょう。
宮城県丸森町の避難先でも陛下即位のニュースは流れていました。
でも、自宅が土砂に埋まった人は、
「地元のニュースが見たい。車でラジオをで聞いてた方がいいかなぁ」と。
これが被災者の真の気持ちですね。陛下即位よりは、地元の様子がどうなっているのか、と心配するのが人情です。生きて行かなければなりませんから。
思うんです。皇位継承関係費160億円のほんの一部でも、台風被災者の支援金に回ることがあったなら、笑顔に包まれる人が相当いるのではないかと…
160億円を台風被災者の支援金に回すべきと言うのは、子供じみた発想でしょうか?議論の筋道が完全にずれているのでしょうか?
しかし、例えば戦闘機1機を社会保障費に回せば救われる人が相当増えると唱える政党も存在することは確かです。
予算の項目が異なるので、皇位継承費を支援金に回すなど、国家予算を何も知らないアホの戯言(ざれごと)になるのでしょうか?
陛下は言われました。「国民に寄り添いながら」と。
被災者の絶望感を考えるに、今必要なのは圧倒的な財力を背景にした強力なバックアップのはずです。財産のほとんどを失った被災者にとっては、その財産を復活させられるような財力が必要なんです。
災害に遭った被災者を慰問に回られる陛下や皇后の姿は本当に温かいと思っています。
今まで大災害に遭われた被災者を、天皇や皇后はよく見舞われていますね。
そのお姿には本当に温かいものを感じます。被災者を心底案じられているご様子はテレビの画面を通じてひしひしと伝わっているのは確かです。
もしも、被災者の立場なら、ときの総理大臣が来訪するよりも、その何百倍か天皇や皇后からのお声掛けの方が勇気が出るというのは、よくわかります。
やはり、日本人にとっては天皇陛下の絶大な影響力と言うのは未来永劫変わらないと思います。
天皇制度云々を言うつもりはありません。高齢者のみならず、若い人らにとっても、国民統合の象徴としての天皇の存在は不可欠だと思っています。ただ、政治とくっつかなければ良いだけなんです。
天皇が国民の精神的なよりどころということを否定するつもりは全くありません。
ですので、なおさらのこと、今回の皇位継承について疑義を感じたのです。
さいごに
先ほども述べたように、現天皇陛下は浩宮さまのころから、とても親しみを感じています。今後も国民のために有意義なご発言があると期待しています。
ですので、余計に気になりました。皇位継承関係費として160億円が支出されたことを。