大みそかの年越しそばで一杯のかけそばの物語を懐かしく思い出す♪
年越しそば、毎年用意していますか?
よく行く蕎麦屋さんで「年越しそばセット」が販売されるため、我が家では毎年それを購入します。
しかし用意はするものの、大晦日に食べたことがありません(^-^;
なぜなら大晦日は他にも御馳走が並ぶからです。
お寿司、お刺身、揚げ物などを食べるだけでおなかいっぱいです。
日付が変わるころには満腹で、とても蕎麦までは食べられません。
「年越しそばセットなんて買う意味があるのだろうか」と思うこともありますが、それでも恒例なのでやはり買いたくなります。
そんな年越しそばにまつわるお話をしてみます。
大みそかの年越しそばで一杯のかけそばを思い出すけど、私にも似たような思い出があります。
年越しそばといえば、私は「一杯のかけそば」を思い出します。
これは実話をもとにしたとされる童話で、1989年ごろに大きなブームとなりました。
物語の舞台は大晦日の北海道です。
2人の子供を連れた貧相な女性が閉店間際の蕎麦屋を訪れます。
注文したのは1杯のかけそばで、親子はそれを分け合って食べるのです。
この親子は事故で父親を亡くしていました。
そして大晦日に父親が好きだった店のかけそばを食べることだけが唯一の贅沢でした。
親子は毎年店を訪れますが、やがて足が途絶えます。
しかし10年以上が過ぎてから、母親と大人になった息子2人が再び店を訪れる、という物語です。
この物語は大きなブームとなり映画も作られました。
映画は、原作をもとにオリジナルのシナリオも加えられたものとなっています。
しかし流行った作品にはありがちな、様々な批判を受けてブームは収束したのです。
この話を読んで泣いた、というような記憶はありません。
ただ「流行りそうな美談だな」と感じたのを覚えています。
貧乏を耐え忍び成長する、という物語、日本には多いですよね。
そして流行ったものは何らかのバッシングを受けて終わる、というパターンも多い気がします。
私も子供時代はあまり裕福とはいえない生活でした。
そんな中で、ときどき父親がラーメンを食べに連れて行ってくれるのが楽しみの一つだったのです。
そばとは違いますが、1杯のかけそばを思い出すとき、そのラーメン屋のことも思い出します。
それほど高くはない店でしたが、とてもスープがおいしかったと記憶しています。
深夜まで営業していることもあり、タクシーの運転手さんたちがよく利用していました。
店のガラスは湯気で曇っていて中の様子が見えないほど。
メニューはすべて手書きでした。
数は比較的多かった気がします。
店内は広く、長いカウンターと、いくつものテーブル席がありました。
私が好きだったのはからあげラーメンです。
普段の私は特にからあげが好きというわけではありません。
しかし、この店の記憶が強烈だったせいか、いまでも行った店に「からあげラーメン」があると注文してしまいます。
父親が「ラーメンを食べに行こう」というと、とてもうれしかったものです。
店主が体調を崩して店を畳み、今その場所は別のラーメン屋になっています。
父が他界してからは別な場所で再開したものの、また閉店してしまい寂しい限りです。
一杯のラーメンを分け合って食べたというようなことはありませんが、私にとっては大事な思い出です。
いまならもっと高いラーメンを食べることもできます。
でも当時、父親と食べたからあげラーメンのほうがおいしかったな、といつも思います。
年越しそばには他の名前がたくさんあるし由来も諸説あるんです!
年越しそばは、大晦日に縁起をかついで食べる蕎麦で、日本独自の風習です。
この年越しそばは地域ごとに呼び名が変わることをご存じでしょうか。
・晦日蕎麦
・大年そば
・つごもり蕎麦
・運蕎麦
・大晦日蕎麦
・年取り蕎麦
・年切り蕎麦
など呼び名は様々です。
同じものにいくつも名前があるのがなんとも日本らしいと感じます。
日本では60%以上の人が、この年越しそばを食べる習慣があるとされています。
実際これほどまでに多くの人が食べているとは思いませんでした。
想像以上に一般に根付いた文化となっているんですね。
しかし同じ年越しそばでも地域によって内容は違うようです。
我が家では特に変わったものは入っていません。
鶏肉とネギ、麩といったところでしょうか。
大晦日には天ぷらも揚げるため、それを入れることもあります。
この年越しそばの由来は諸説あります。
・そばが細くて長いことから長寿を願う
・そばは風雨を受けても日光を浴びれば元気になるため健康を願う
・麺類の中でも切れやすいことから災厄を断ち切ることを願う
これ以外にも多数の説があり、どれが本当なのかは分かりません。
いずれにせよ縁起をかつぐ日本人にとっては大事な風習ですよね。
さいごに
年越しそばの由来には諸説あり、どれが正解なのかは不明です。
しかしいずれも、長寿や健康を願うものばかり。
多くの人々が「年越しそばを食べる」というのも納得です。
となると、やはり私も縁起をかつぎたくなってしまいます。
次の年越しは、晩御飯を少し控えて、年越しそばも食べようと考えています。