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発達障害の小学生の子2人から知った暴言と暴力への対処法3つ!

発達の特徴(発達障害)を持つ子供は、いわゆる「定型児」に比べて、その特徴により、動きが激しく目が離せない、癇癪がひどい、指示が通らないなど、とても育てにくいものです。

 

そのため「親のしつけがなっていない」などと思われがちで、特に一緒にいる時間が長い母親は大変な苦悩の中で子育てをすることになります。

 

発達の特徴を持つ子供は、予想できない出来事や思い通りにならないことは、うまく気持ちを整理できず「癇癪」を起こしてしまうことも多いのです。

私は特徴からくるものを「パニック」、わがままからくるものを「癇癪」と使い分けています。

私自身、発達の特徴を持つ子供2人の母親ですが、我が家の子供たちも「パニック」時や「癇癪」時の暴言と暴力がひどく、小学2年生になるころまでは、子供から受けた暴力により、私の腕や足が痣だらけだったこともありました。

 

子供が小さいうちは、力も限られるので抑えることも可能ですが、大きくなった時に母親の力で抵抗するには限界があります。

このまま大きくなったら「家庭内暴力」に苦しむのではないか? そう不安を抱きながら育児をしていました。

 

現在、4年生と5年生になり、私へのむやみな暴力はかなりなくなりましたが、最近になり、発達の特徴を持つ子供たちの保護者との交流の中で、我が家以外にも暴力や暴言に悩む方がたくさんいることを知りました。

ここでは、家庭での暴力や暴言に対し、私が注意している点を3つ紹介したいと思います。

そもそも発達障害で暴力や暴言はなぜ起こるのか

癇癪やパニックも、発達の特徴から、
  • 気持ちの整理が苦手
  • 相手の気持ちを考えることが苦手で自分本位になりやすい
  • 予期せぬ出来事に対応できない
などから起こるもので、発達の特徴を持つ子供は「ストレス」を感じやすく、わかってもらえないというストレスがイライラを引き起こし 暴言や暴力につながることが多いです。

 

そして、自分がしたいことには過集中になり、それを優先しがちなため「邪魔」をされてしまうことをひどく嫌がります。また、自分にとって不都合なことや嫌なことが起こった時などもその気持ちを整理できずイライラし、誰かのせいにしてしまうのも特徴の一つです。

 

我が家の場合も、うまくいかないことがあった時など全く関係のない私に「お母さんが○○したせいだ!!!」などと理不尽に八つ当たりされることがあります。

暴力と暴言で返さない

小さいうちは、癇癪を起こすとつい言うことを聞いてしまいがちですが、 暴力と暴言に屈してはいけません。

かといって、同じように暴力と暴言で返すことは 絶対にしてはいけないことです。

 

暴力と暴言に屈することは「暴れればよい」と理解させてしまいますし、 暴力と暴言で返すことは「相手が悪ければ許される」と教えているのと同じです。

では、実際どうすればよいのでしょう?

 

私自身、初めのうちは暴力をふるったり暴れる子供の腕をおさえたりしていました。 小さな子供の力とは言え、痛いですからね… けれど、力に対し力でおさえても余計パニックになるだけで解決にはなりません。

解決するどころかお互いヒートアップし、汗だらけになって疲れてしまうだけです。

そこで私は、叩かれても蹴られても、暴れて物を散らかしても怒ったりはせず 「そんなことしても、思い通りにはならないよ?」 「思い通りにはしてあげられないよ?」 という意思を示し続けました。

 

叩かれたり、蹴られたりしているわけですから正直きついです。 物を使うことも多く、私の足や腕には無数の痣もできましたが、 「いけません」という姿勢を続けることで、「暴力」では何も解決しない・・ ということを教えたかったのです。

気持ちを受け止める・認める

「暴力」では何も解決しないことだけではなく、 いけないことだと教える必要があります。

落ち着いてから「なぜいけないのか」を教えるのですが、 ここで大切なのはまず子供の「気持ち」を聞いてあげることです。

 

子供の気持ちを受け止めてあげた上で、 それでも暴力はいけないこと、そういう時は言葉で伝えることを教え、 時には、自分で「何がダメだったかな?」と考えさせ学習させます。

長男はそれにより家族への暴力はなくなりました。

 

次男はまだ多少ありますが、痣ができるほどの力や、 危ないものを投げつけるような行為はなくなりました。

興奮していても力の下限や「物を投げたらどうなるか」を考えられるようになったようです。

とっさに固い物を手にしてしまっても、決して投げることはせず、 手に持ったまま我慢し「これは危ないよね?」と取り上げられても抵抗しません。

 

枕やクッションなど、柔らかいものはまだ投げつけてきますが、 興奮していても「考えられるようになった」ことや 暴力をふるってしまったことを「謝る」、「反省」できることが重要なのです。

教えるだけ、叱るだけではなく、良くなった部分を「認めてあげる」ことがとても大切だと思っています。

根気よくコツコツと

発達の特徴を持つ子供に、物事を教えるということは、とても根気のいる作業です。

何回言えばわかるの!? 何回同じことするの!!!

そう怒られてしまうことが定型児に比べ何倍も多くなりますが、 目の見えない人に物をちゃんと見ろとはいいませんよね?

 

もちろん、叱ることが大切な時もありますが、それ以上に、正しい行動ができた時に それをコツコツ繰り返し教えていくことが大切なのです。

我慢できた時には「我慢できたね。えらかったね。」 間違った行動をしても、謝ることができたら「謝れたね。えらかったね。」 そうほめてあげてます。

 

あまりにもゆっくりな「成長」に、全く「成長しない」と嘆いてしまいがちですが、7 ゆっくりでも確実に「成長」はしているのです。

発達障害とは

発達障害は、決して「親のしつけ」や「愛情不足」などではなく、 生まれ持った(先天性)「脳機能の障害」です。

大きく分けて、 注意欠陥多動性障害(AD/HD) ・不注意(集中できない) ・多動/多弁(じっとしていられない) ・衝動的(考えるよりも先に動く) 自閉症スペクトラム障害ASD) ・コミュニケーションが苦手 ・こだわりが強い ・言葉の裏を読むことが苦手 学習障害(LD) ・「読む、書く、計算する」など特定のものが極端に苦手 の3つに分類されますが、これらを併せ持つ子も少なくありません。

 

一口に「発達障害」と言っても、その特徴のあらわれ方はひとりひとり異なり 程度も症状も違います。

 

我が家の子供たちもADHDASDを併せ持っていますが、 兄弟で同じ発達障害を持ち合わせていても、特徴はそれぞれ違います。

ASDとは言え、コミュニケーションは取れますが偏りがあるので、 マイナスな言葉を敏感に受け取り怒りやすいです。

さいごに

発達の特徴を持つ子は、世界観が違うため、ものの捉え方も独特です。

そのため、意見がすれ違ったり、事実と異なった捉え方をしてしまいがちですが、 それでも、本人にとってはそれが事実なのです。

それを嘘だとは否定せず、「そっか、あなたにはそう感じたのね、そう見えたのね。」 その一言で、落ち着けるときもあります。

 

暴言や暴力は、受けたほうもとても辛いですが、 してしまった本人も辛いのです。

それがたとえわがままに見えてしまっても 「わかってほしい」 「どうしてわかってくれないの?」 という心の叫びだということを理解してあげたいですね。

 

そして、一人で悩まず専門の機関などに相談し、力を借りながら育てていくこともとても大切です。 お母さんだって、辛いときは辛いと弱音を吐ける場所を作ってください。

 

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