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発達障害による食事の悩みの偏食こだわり感覚過敏への対応どうする?

食べ物の好き嫌いは、子供ならだれでもあると思います。

人参・ピーマン・セロリ・ブロッコリー、子供なら何かしら一つは苦手な食べ物があるでしょう。全部かもしれませんが。

 

頑張ったら食べられることもありますが、発達障害を抱える子にとっては、それすらもできないことが多いです。

 

発達の特徴を持つ子供は「感覚」が過敏だったり、 逆に鈍いこともあり、過敏なことを「感覚過敏」 鈍いことを「感覚鈍麻」と言います。

 

我が家の発達の特徴を持つ兄弟も、偏食・リコーダーの授業が苦手・服のこだわりなどがあり、それらはすべて「感覚過敏」からくるものだったのです。

 

感覚過敏には、触覚・味覚・臭覚・聴覚・視覚、と様々ありますが、今回は「偏食」における我が家の経験から、無理に食べさせようとする行為の危険性と対策をまとめてみました。 ※感覚過敏や偏食があるからと言って必ずしも発達障害とは限りません。

発達障害で発達の特徴からくる食の困難

偏食も、発達の特徴からくる困難の一つです。 味覚だけでなく、臭覚・触覚・視覚も大きく影響していて、こだわりや思い込みからくる場合もあります。

 

我が家の場合は、長男は、触感・におい・飲み込みにくさからの好き嫌いが多く、 ネバネバした食べ物は絶対食べませんし、肉は柔らかくなければ飲み込めません。

より偏食がひどいのは次男で ・クリーム系(クリームチーズ・シチュー・ポタージュ) ・緑の野菜ほぼ全般・トマト・ナス・コーン ・バター(マーガリン)・ジャム・酢・マヨネーズ と、非常に多く、学校給食で出てくるメニューの多くが苦手なものだらけです。

 

アレルギーによる「食べられないもの」とは違い、過敏さやこだわりによる「食べられない」は理解されにくく、単なる「わがまま」や「甘やかし」だと思われてしまいがちですが、決してそうではありません。

 

同じ食べ物でも、温かくなければ食べられない。 同じメーカーの物しか食べない。 家では食べられるけど、学校では食べられない。

というのも、この食べ物はこうでなければならない、これは家で食べるもの、 など、こだわりから来ている場合もあります。

 

他の人にはわからない「触感・匂い・味」を感じている場合もあり、 偏食も発達障害の発達の特徴からくる「食の困難」であることを もっと多くの人に知ってもらいたいです。

感覚過敏の子に無理に食べさせる危険性

感覚過敏というのは、目に見えて分かるのもとは違い、その子の持つ特有なものなので、理解してもらえないことが多いです。

特に「食」については、上記でも話したように「わがまま」だと捉えられ、 「叱って食べさせる」行為も行われてしまうことがあります。

 

昨年、浸水被害で家のリフォームのため、我が家は1ヶ月ほど、私の実家にお世話になったのですが、そこで次男は「偏食」を毎日のように怒られてしまいました。

「好きなものばかり食べる!」 「選り好みしないで、他のものも食べろ!」

 

好きなものばかり食べていたのではなく、食べれるものを選んで食べていた次男は 怒る相手の顔色をうかがうように食事をするようになったのです。

私も「甘やかすからだ」と言われ、とても苦痛でした。

次男の様子を見て「まずい!」と思った私は、その相手と時間をずらしたり 違う部屋で食事をとらせるように工夫をしましたが遅すぎました…。

 

確かに「食べてほしい」気持ちもわかりますし、「作ってくれた人への感謝」「食の大切さ」を教えることも大事です。 ですが、無理に食べさせようとしたり、食べられないことを毎日のように叱るという行為は、楽しいものである食事を、苦痛なものへと変えてしまう危険性があります。

 

次男は、帰宅するなりまるで反動のように「食事」への拒否が始まりました。 「おなかがすいたら食べるだろう」と思うでしょうが、そうではありません。 おなかがすいていても、どんなに好きなものが並んでいても、食べようとしないのです。

 

「好きなものばかり食べている」という言葉も、次男に大きなトラウマを与えてしまったのだと思います。 それは、学校給食でも例外ではありません。

 

それまでは、苦手なものを減らしてもらったり、1つだけ残していいという配膳の工夫で頑張って食べていたのですが、給食の時間は逃げ帰るようになってしまったのです!

発達障害の子が食事をしない時の対応と対策

食事をとらないということは、生きるために必要な栄養素が取れていないということです。

我が家の次男もみるみる体重が落ちてしまいました。 本来は食べることが大好きで、ほどよい肉付きだった体は、あばらが見え、おなかがえぐれて見えてしまうほど痩せてしまったのです。

 

心配から「怒ってでも食べさせよう」と悪循環になってしまいがちで、 私も「食べなきゃ死んでしまうよ!」と怒ってしまったこともありました。 ですが、それではなんの解決にもなりません。

 

食事の時間が苦痛だった次男には、食事時以外で「好きなもの」を食べさせることから始めました。

おやつに「たこやき・お好みやき」「からあげ」「ポテト」・・ 栄養素は偏ってしまいますが、「好きなものを食べていいんだよ♪」と思わせることが必要だったのです。

 

食事も「今日は何がいい?」と、リクエストを聞き、残してしまっても怒らず 食べた時にはほめることで、徐々に「食べる喜び」を思い出せるようにしました。

学校給食では、先生は理解してくれていても、お友達から「これ食べてない、食べなきゃだめだよ。」と指摘されてしまいます。

 

それも次男にとってはトラウマがよみがえってしまい、逃げ帰る原因になっていましたが 当時の教頭先生が、とても良く理解を示してくださいました。

給食は、みんなと違う場所で教頭先生が隣で食べ、次男に「どれが食べれる?」と質問してくれました。 そして、口にしたものは教頭先生が自分の分までわけてくれたのです。

 

それを繰り返すうち、食べられるメニューの多い時には みんなと一緒に給食時間を過ごせるようになっていきました。

このような精神的苦痛による状態は、発達障害があってもなくても起こり得ることだと私は思っています。

 

特に、発達の特徴のある子による偏食は、「不安・緊張・ストレス」が隠れているため、周囲の理解がとても重要なのです。

感覚過敏でも調理法や工夫で食べられる場合もある

嫌いなものでも、調理法や工夫によって食べられる場合もありますし、 極端に太ったり痩せたりしていない限り、 偏食もそこまで心配する必要はありません。

 

納豆が嫌いでも、大豆は豆腐でもとることができますし、 栄養素は食べられるもので補えばいいのです。

 

我が家は、苦手な野菜でもスープやお味噌汁に入れ、 クタクタに煮込むことで食べることができるものありますし、 トマトはカレーに溶かし込んで食べさせています。

 

その他、「一緒に作る」楽しさを覚えさせることで、苦手な材料が入っていても食べられることがありますから、一緒に作ってみることもおすすめです。

さいごに

発達の特徴を持つ子の中には、「食べなくても平気」という子もいます。

それは「おなかがすいた」などの感覚に鈍かったり、好きなことに過集中になりやすい特徴から、「食事をするよりも他のことをしていたい」からだったりもします。

 

好きなことをする時間が、食事により削られることがストレスになることもあり、 偏食の他にも、食事に関する悩みは多くの親が抱えているようです。

 

我が家の長男はこの型で、何かしているときに「ごはんだよ」と声をかけると怒りだすことがあります。

そういう場合には「じゃあ、何時に食べるの?」と聞いたり、 「今やってることが一区切りついたら食べるよね?」 など、少し待つようにしています。

 

これを「わがままだ」と思う人もいるでしょうが、誰でも、集中していることを中断させられるのは嫌なものですよね。

特に、発達の特徴を持つ子の場合は、それが「こだわり」の一つなので、無理にやめさせることはパニックを起こしてしまう原因にもなりかねません。

 

また、逆に食欲をおさえられず悩む親もいるようで、 そのような場合には、無理に食事をおさえるよりも カロリーをおさえた食事を出すなどの工夫が良いでしょう。

無理に食べさせよう、おさえよう、と頑張ってしまう人も多いと思いますが それでは親も子もストレスがたまる一方です。

 

ほんの少しの工夫で改善されることもありますから、「こうでなくてはならない」という考えは取っ払って、我が子に合った食事法を見つけてあげたいですね。

 

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