やわうどんとコシのあるうどんとの差は茹で時間と県民性にあった!
最近ブーム到来の『やわうどん』! もはや、定着しているのかもしれません。
もちろん、福岡県民にとっては、うどんと言えば、「やわうどん」の博多うどんで決まりですよね。
讃岐うどんで有名な香川県民からしたら、「やわうどん」なんてとんでもない(#^ω^)ということになるのでしょうが、福岡県民にとっては、「やわうどん」こそソウルフードのはずです。
讃岐うどんの台頭によって、全国的に「うどんはコシのあるもの」というイメージが定着した感がありますが、福岡県民にとっては、うどんと言えば柔らかいものなんです。
やわうどんとコシのあるうどんのどちらを好むかは、人それぞれでいいですよね(^^) 実は、細かな製法の違いはありますが、やわうどんとコシのあるうどんの基本的な違いは、うどんの茹で時間の違いなんです。
アトですね。その地域の県民性で、やわうどんになるかコシのあるうどんになるか決まるみたいです。
やわうどんとコシのあるうどんの決定的な違いは茹で時間にあり!
福岡のうどんも他県のうどんも原材料は同じなんですが、博多うどんは生めんを造ったあと、めんを茹でるのに20~30分ほどと他県の倍近い時間をかけてやわらかく茹で上げているんです。
※ちなみに、もちもちの伊勢うどんは40分も茹でるとか!
もちろん、博多うどんでも40分茹でるところがありますよ。 40分も茹でていると、うどんがちぎれるんじゃないかなと思いますが、ちぎれないんですよね、麺って。
とても不思議ですよ。 そして、丼のなかに入れたときはぺタンとしているのに、だしを注いだ途端にフワ~ッとうどんが浮いてくるんです。
そう!博多うどんはだしの文化であって麺の文化じゃないんです。 ですので、だしの美味しさを堪能して食べられるように麺をやわらかく仕上げてあります。
博多うどんは通常のうどんより麺がだしを吸い込みやすいので、だしのおいしさが重要なんです
博多うどんに比べると、讃岐うどんのようなコシのあるうどんの茹で時間は、ほぼ10分から13分程度です。 もちろん、茹でる前の作り方にもコシが出る秘技がありますが。 でも、決定的な違いは、やはり茹で時間なんです。
博多うどんが「やわうどん」になったのは福岡県民の県民性にあった!
何故、博多うどんがやわうどんになったのかについて、以下の3説が語られています。
この中で、どれが正解かというと…(定説ではないのですが) 福岡といえば一般的には博多ラーメンの方が有名ですよね。 その博多ラーメンは「細くて硬い」が定番です。
忙しい市場関係の商人が相手のため、茹でる時間を短縮するのに麺を極細にしたという経緯もあります。 こうして考えてみると福岡のうどんが何故やわらかいかのかといえば、3番目の博多っ子はせっかちで、店で注文してから食べるまでに時間がかかるのを嫌うために、茹で置きにしておいたやわらかい茹でうどんを使うのが一般的になったという「博多っ子せっかち」説が正解なんだそうです。
でもですねぇ、上述したように、やわやわにすると本当にダシがうどんにす~と浸み込みやすくなるんです。ですので、博多うどんがだしの文化という前提を取ると、2番目の説も有力ではないかと思えます。
なお、茹で置いたうどんを使うというのは、ある定番の食べ物を思い出します。 そうです!昔ながらのナポリタンです。 昭和の時代から連綿と続く喫茶店で食べられていたスパゲティです。
あれって、いったん湯がいたパスタを冷蔵庫で保存してもちもち感を増すとテレビで紹介されていました。 麺を美味しく食べる工夫と時間短縮の術が合わさっているというのは面白いですね。
うどんでもナポリタンでも同じような工夫がなされていたと見ることができます。
美味しさの追求には洋のものでも和のものでも、根源は一緒なんですね。
やわうどんとコシのあるうどんのどちらに軍配が上がるのか?
では、やわうどんとコシのあるうどんのどちらに軍配が上がるのでしょうか? もちろん、これは人それぞれの好き好きなんですが…
コシのあるうどんの代表格と言えば讃岐うどんですが、こんな食べ方もあります。
この食べ方って、ダシとは無縁です。 うどん自体の美味さに頼った食べ方です。 その点、やわうどんの博多うどんは… 鰹節や昆布、あごなどを使用して美味しいダシをとり、ダシと一緒にうどんを食べるものです。
両者は全然違いますよね。 ですので、どちらが美味しいのかって、食べる人の好みだけの問題なんです。
これって、音楽にもたとえられますよ。 音楽がわかるかどうか!なんてよりも、好きか嫌いかだけで良いと思います。
やわうどんとコシのあるうどんでも、どっちが好きかなぁくらいでいいですよね。