ルドルフとブッチーにやられたデビルは、ルドルフたちへの仕返しを考えていた!!
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イッパイアッテナをだまし討ちにしたデビルですが、ルドルフとブッチーの奇襲によって、やっつけられてしまいます。そのあと、なんとデビルが、ルドルフとブッチーを危機から救うのです。
デビルには、ルドルフとブッチーへ仕返しをしてやる、という感情は芽生えなかったのでしょうか。おとなしく反省して、最後はイッパイアッテナとも仲直りしたのでしょうか。
映画ノベライズ版では触れてありませんが、原作にはデビルの心情が赤裸々に伝えられています。
ルドルフが、助けてもらったお礼をデビルに言いに行きました!
[caption id="attachment_232" align="alignnone" width="274"] 出典ルドルフとイッパイアッテナ公式サイト[/caption]
原作によりますと・・・
「ぼくはお礼をいいにきただけじゃないんだ。なんでデビルが、きのうぼくたちを助けてくれたのか知りたくてさ。でも、そのまえに、きのうはあぶないところを助けてもらって、どうもありがとう。」
3匹のポインターから、ルドルフとブッチーを救ったデビルはカッコ良かったです!!
「ちょっと待ってよ、デビル。デビルはぼくたちのこと、うらんでいるんだろ。それなのに、どうしてきのう、助けてくれたのさ。」 思いきって、ぼくはデビルのすぐそばによってみた。ぼくをやっつけるつもりなら、きのうできたはずだから、いま、かみつかれるってことはないだろう。 「そんなこたあ、どうでもいいじゃないか。」 デビルはめんどうくさそうにいった。
デビルは、ルドルフたちをうらんで、仕返しをしてやろうと思ったこともある!!
「さっき、おれがおまえたちのことをうらんでるんじゃないかって、そういったな。たしかに、あのときはくやしかった。」「おまえの計略にひっかかって、池に落とされたときだ。おまえたちが帰ってから、くやしくて、なみだがとまらなかった。どうして、あんなチビにやられたんだろうってな。池のへりにつかまってよ、わなわなからだをふるわして、しばらく水につかっていたんだ。」
そりゃ悔しかったでしょう。デビルのような勇猛な番犬が、小さいノラ猫にやられちゃったんですから。デビルには慢心があり、それが油断につながったような気がします。
「くやしくて、いつか、しかえしをしてやろうと思った。でも、おれはこの庭から出られねえし、出られてもくさりつきだ。自分でしかえしをするのはむりだってわかると、だれか自分のかわりに、かたきうちをしてくれるやつはいないもんかと考えた。かたきうちのかたきうちってわけだ。だけどな・・。」
やっぱり。デビルは本当に悔しかったんですね。
でも、デビルのすごいところは恨みを一瞬で解消したことです!
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「そのとき、おれは目がさめた。おれのかたきうちをしてくれるやつなんか、いやしねえんだ。そりゃ、おれはこの庭から、ひとりで出たことはないから、友だちがいないってのは、そのせいもある。だが、水につかっているうちに、そればっかりじゃないってことがわかったんだ。だってよ。むかしはタイガーだって、おれとなかがよかったんだしな。あいつがおちぶれたんで、おれがあいつに、ひでえしうちをしたから・・・。」
ここです、デビルの潔いところは!!いつまでも恨みを引きずることなく、ルドルフとブッチーに落とされた池につかっているわずかな時間で気付いたってことなんです。
「それでな、なにもかも身から出たさびだって、わかったわけだ。あの事件から、おれはおまえたちがまたくるのを、ほんとうはずっと待ってたんだ。きたら、ちゃんとわびをいれて、それで、なんていうか・・。」
イッパイアッテナが言います!『デビルはいろいろ考えるところがあったんだろ』
[caption id="attachment_236" align="alignnone" width="300"] 出典ルドルフとイッパイアッテナ公式サイト[/caption]
ルドルフとブッチーを助けてくれたデビルですが、そのお礼に行ったのは、イッパイアッテナ→ブッチー→ルドルフの順番です。先に行った者ほど、デビルの考えをよくわかっていたと思われます。結局、イッパイアッテナがデビルのいちばんの理解者なのかもしれません。
イッパイアッテナもブッチーも『デビルにはいろいろ考えるところがあったんだろ』というのは共通認識です。もちろん、デビルが寄りを戻したい、というのもわかっていたはずですね。
感想
デビルが仕返しを考えたのはほんの一瞬のことでした。悟りともいうべき境地に至ったのでしょうか。池の中につかっていたことがよかったのかもしれません。
すぐ切れて、いつまでも恨みつらみを引きずるような世の中の風潮がちょっと嘆かわしくなりました。デビルのような潔さが今の世の中には欠けているのかもしれません。 [ad#rudo]