Ilovecats blog

疑問に思ったことは掘り下げてみたいよね!

二階幹事長よ棄権者名張り出せってお前こそ民主主義がわかってない!

 

自民党ってアホ集団の様相を呈してきました。

幹事長ともあろう二階俊博が放った暴言は耳を疑いたくなりました。たしかに自民党の幹事長といえば選挙対策委員長です。

 

しかし、その暴言のあまりの無頓着さは日本の未来を暗くするものがあります。暴言は、2019年6月29日、徳島県小松島市の会合で爆発しました。

 

低迷する参院選投票率に関してなんですが、

投票に行かない人はだいたい決まっている。法律でも作って、選挙に行かなかった人の一覧表を張り出したらいい

 アホボケカスの三拍子がそろいました。

このアホさ加減は、丸山穂高桜田義孝と同等か、はるか上をいくものですね。さすがは幹事長だ!

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選挙の棄権者名を張り出せって、その根拠はどこにあるの?

二階幹事長の暴言があまりメディアで取り上げられていないことに危惧を覚えます。

メディアが遠慮しているのか、それともあまりのアホ暴言にあきれてニュースバリューがないと思っているのか?

 

また、バカが何か言っているよ、というスタンスなのでしょうか。

ちなみに日本国憲法の三大義務ですが。

国民の三大義務とは、日本国憲法に定められた「教育の義務(26条2項)」「勤労の義務(27条1項)」「納税の義務(30条)」の三つの義務を指します。

この三つの義務に違背した場合、たとえば納税の義務違反については実に厳しい罰則が設けられていることはご存知だと思います。

選挙権とは何かを日本国憲法に準拠して見てみると…

選挙権は、日本国憲法上で認められている権利です。

第十五条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

2 すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

3 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

4 すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

 

選挙権というのは、あくまでも国民の権利なんです。

もっとも、権利には何がしかの義務も内在するというのが定説ですが。

 

しかし、こと選挙権に限ってみれば、かつての制限選挙のような、およそ民主主義とはほど遠い選挙制度への反省にかんがみ、国民全体の権利として位置付けられています。

国民は選挙に参加する権利を享受しているのは確かです。でも、選挙に参加しないことを罰則をもって懲らしめるということが想定されていないのは憲法の条文から明らかです。

 

すると、二階幹事長の『法律でも作って、選挙に行かなかった人の一覧表を張り出したらいい』というのは、何ら根拠のない暴論だと言えます。

憲法上の根拠もないのに、法律なんか作れないからです。

 

この点をとっても二階俊博の頭の悪さというか、政治家としての資質のなさがうかがえますね。

二階幹事長の言うように棄権者名簿を作って張り出すことは憲法違反ではないのか?

日本国憲法15条第4項では、『すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。』と謳っています。

 

棄権者名を張り出すってことは、日本国憲法15条第4項に違反しているんじゃないかと考えます。

もちろん、「投票の秘密はこれを侵してはならない」とか「その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない」というのは、実際に投票を行った行為に関してものであることは明白です。

 

しかし、アホの二階俊博の暴言は間接的に憲法をないがしろにするものであると思うんです。憲法の拡大解釈は危険ですが、「投票の秘密」を投票に行くかどうかの選択だととらえた場合、棄権するか否かは選挙人の判断です。

 

そして、棄権するかどうかについての判断は「公的にも私的にも責任を問はれない」ことになると考えます。

もちろん、この考えは素人考えです。学生時代にちょっと法律をかじっただけです。憲法学者がこのような推論を主張しているわけではありません。

二階幹事長の言うように棄権者名を張り出すことは、選挙人への強制につながるわけであり、それこそ民主主義の根幹を揺るがすことになる!

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選挙権を正当に行使することこそ、国民が政治に参加できる唯一の直接的行動であることは百も承知しています。

しかし、選挙権というのは国民の権利なのです。つまり、選挙権を行使しないという選択も選挙人に与えられている権利です。

 

権利は必ず行使しなければならないものではなく、放棄することも可能です。この点が、義務と明確に区別されます。義務は、その行為をしないと社会に弊害が生ずるがゆえに罰則をもってしても履行させようとするのです。

 

民主主義は、民が主権を持ち、自らの手で、自らのために政治を行う立場を指します。そして現代社会では、未開の部族でもない限りは、代表制による間接民主制が採られています。日本でも国民の代表を選挙で選ぶ間接民主制が採られています。

 

ですから、選挙を棄権しても全然問題ありません。ただ、支持政党と違う政党が政権を取ったとしても、その結果を甘受する必要があります。主権のある自分が選択した結果だからです。

また、選挙権を行使しても、支持政党と違う政党が政権を取ることも往々にしてあります。そこで多数決原理が働くことも民主主義の根幹をなしています。みんなが平等である結果ですね。平等である各自の選択結果に従うというわけです。

 

二階幹事長が言うような棄権者名を張り出すなんてのは、選挙人に対する強要であり、選挙権という選択肢を与えた日本国憲法にも反する行為です。

また、民が主権を行使するという民主主義にも反することになるのは明白です。

さいごに

メディアが二階幹事長の暴挙を大きく取り上げないのは甚だ疑問です。

アホは放っておこう…というスタンスならいいのですが。

 

でも、アホでもその発言には限度がありますね。与党自民党の幹事長なのですから、その発言は軽くありません。

彼にはもっと政治を勉強してもらいたいところです。角栄の最後の弟子があんなアホでは、角栄さんも怒り心頭でしょう。

※私は高校まで新潟3区でしたから、角栄さんの評判はよく聞きました。

 

ま、棄権という手法も意思表明の一つの方法なのですが、やはりできることなら投票所に行くべきだとは私も思っています。