本を購入したけど返品して返金を求めることができない基本的な理由?
「買って帰った本が前に買ったものと同じだった。さっき買ったばかりだから返品して。」と偉そうに言う人…
写真集のビニールをはがしてから、「家に同じものがあったから返品したい」と言ってくる男性など…
こんなクレイジーなクレーマーのお客さんを見たことありませんか?
返品できませんし、ましてやそれに伴う返金なんか請求できるわけがありません。なんで、こんなおかしな大人が増えたんだろう?
本を返品して返金を請求できない法律的な理由とは?
ま、本に限らないんですけど・・・
「これ買います」「わかりました。売りますのでお金払ってください。」
本屋さんでもスーパーでも繰り返される光景ですよね。
この、『買います・売ります』という行為で、売買契約は100%有効に成立していますよ。
つまり、通常の本購入の形態では、「家に同じ本があった。間違えてダブって本を買ってしまった」なんて理由では返品して返金を請求するなんてことは、できないんです。お店の方も断固、突っぱねていいんですね。
じゃあ、有効に成立した売買契約(本をレジに持って行ってお金を払った行動)をくつがえすための要件とは?
平成32年(2020年)4月1日から施行される改正民法では、目的物(本)が契約内容から乖離していることに対する責任(契約不適合責任)のゆえに、契約を解除して損害賠償(本代の返金)を求めることができるという構造になります。
この場合の、契約不適合というのは、落丁があったり、本を開けたら虫食いだらけだった…なんてことに限られます。要するに、せっかく購入した本を読むことができない状態であれば、お店側としても損害賠償の責任を負うわけです。
改正される前の今の民法でも結論は同じですよ。難しい理屈は省きますけど。
うっかり、前に買ったことを忘れていたので、同じ本を買ってしまった・・・。同じ本は2冊もいらないのはわかるやろ!?せやから返すわ。んでもって、お金返したって!
まぁ、何と理不尽な要求でしょう。お店側としては、本を買う人の心の中と家の状況まで詳しく読み取ったうえで、売っているわけではないんですね。
同じ本が家にあった、なんて理由で本の返品返金を求める行為は、お店側にとっては、『んなこと知るわけないやろ、このアホ!』という感じでしょうね。
本屋さんが返品に応じるのは、単なるサービスの一環です。
購入した本に落丁があったりした場合などを除いて、本屋さんとしては返品要求には100%応じる義務はありません。
でも…
・雑誌の付録のクオリティーが低かった
・「間違って買ってしまった」と言って、購入数日後に単行本を持ってくる人
・家に同じものがあったから返品したい
こんな人に限って、返金を断ると逆切れしたり、お店の本部に店員の対応が悪いとクレームをつけたりする、たちの悪すぎるクレイジーなクレーマーであることがほとんどです。
アホなクレーマーを早急に追い返すことも必要でしょうね。お店の評判にもかかわってきますから。でもですねぇ、落丁や不良品でない本の返品返金要求にお店が従うのは、本当に単なるサービスですから。
だって、お店にはそんな義務は微塵もないんですからね。
お店側の判断でサービスとしてやっていることを、「当然の権利」と勘違いしている人がいるのは、恥ずかしいことだと思いませんか?
自分が間違えて、「しまった!」と思うのなら、ごくごく常識的に考えて、お店側に真摯にお願いすべきです。それで、返品返金要求がかなわなかったとしても、もちろん諦めるべきですよ。
いったん購入した本が、返品不可なのは、法律的に語らなくても一般常識ですよね。
自分が間違えて買って、横柄な態度で店員に詰め寄るのは人間性の問題ですね。もしも、お店側の配慮で他の本と交換できるなら良しとしましょうね。お店としては、最大限の配慮をしていると思われますから。
仮に返品に応じてもらえなくても、それが当たり前なんですよね。
さいごに
最近は新聞でもクレーマー対応の記事が取り上げられることがあります。
逆上する客についてのニュースですが、本屋さんでの返品返金要求もこれと全く同じです。
だいたい、周囲に他人がいる状況で、大声を出す場合に、その発言がどのような社会的意味を持つのかを考えているのでしょうか?
理不尽なことを咆哮しているなら、とても恥ずかしいですよね。お子さんを連れていたら、そのお子さんにトラウマになってしまうかも!
自分の発言を第三者的に考えて、「ここで反論して、何の意味を持つのか」って考えたいですよね。
私は個人的には理屈の通らないクレーマー発言は反吐が出るほど嫌いです。